ちょっとした余生

20代を全力疾走したせいで 今はちょっとした余生のよう

でも体は正直だぜ・・・?とかいうやつ

 

私の勤める会社は、少数精鋭で成り立っている。

私が入社したときは、総務だけで3人態勢が基本だったが、紆余曲折あって私1人になった。

1人で3人分の仕事、大変なんじゃないの?と思うかもしれないが、これがバチクソ楽なんすよ。

他に人がいたときは、意味もなく頭痛が止まらず、高熱を伴う風邪を引きがちで、こっちだって辛いのに「休みすぎだけど絶妙に査定に響かない日数なんだよな~」と部長から遠回しに文句を言われ (そもそも査定の日数知らないし、そこまでは疑われてないけど嫌味っぽい)

給料からは欠勤分を容赦なく引かれ、熱が出るたびに病院代はかさみ、トホホな日々が3年弱続いていた。だけど最後に後輩が辞めて1人になった2年半前から、相変わらず現場のために有休は使うもののなんと無遅刻無休。

もうすぐ入社して丸5年だが、1人になってからのほうが断然楽なのだ。

タスクが増えるのは苦ではない。処理速度には自信ある。

ただひとつ、人間関係が私を苦しめる。その当時は毎日必死にやってたからわからなかったけど、今ならわかる。私お局に嫌われてた。他部署の同い年の人には彼氏を取られたくないって意味の分からない理由で初対面から嫌われてた。この理由については後から別の人に聞いた話だから、当時は冷たい人だとしか思っていなかった。今からでも言いたい、私にも異性の好みがあります。てか推しのこと言ったじゃん。好みわかるだろ。危機感感じる前にゆるキャラみたいなぽっちゃりさんの彼氏とうちの推し見比べてみな。

・・・失礼しました。

 

私は、どうも忙しい時期に入社したらしく、誰にも何も教えてもらえぬまま野生で育った。いきなりの実戦、正直普通ならできないようなこともやってのけた。でも、それでミスでもしようものならお局は私を怒った。いや、意味わかんない、赤ん坊になんで喋らないのって怒るようなもんだろ。そもそもなんでそんな時期に採用しちゃったの。

完全に指導不足なのに、お局に怒られる。当時は何も教えてもらってないからなんてことは考えず、うっせーババアと思いながらやっていた。反骨精神が強すぎる。そして我ながら完全に鈍い、鈍すぎる。真理に気付かないまま体調を悪くしていたのだ。

 

お局は年齢を理由に夏に退社が決まっていたが、同い年の女は社長と衝突して突発的に同時期に辞めることになった。2大ストレスが同時に消えた。

これも2人が辞めたあと、少し軽くなった心と体で気付いた。自分の鈍感力が寿命を縮めているのではないかと思う。

そしてその後、割と仲良く話す仲だった後輩も辞めたが、これも私を軽くした。誰かと協力するより1人のほうが気楽でしかも早く終わる。人が絡むことでかかるロスとしがらみがなくなって、心も体も絶好調になった。

 

そして、昨年春に中途で新入社員が3人入ってきた。1人は私と同じポジションだった。

正直いらないと思った。でも仕方ない、教えよう。

私は、自分の手間を最小限にするためにあらゆる資料を作成した。馬鹿でも見たらわかる、いい金額で売ってもいいくらいの資料を私よりも15歳は年上の女性に手渡した。

なのに、これがわからないんです。→資料のここに書いてますよ?の繰り返し。

私は気づいた、馬鹿でもわかる資料、馬鹿はそもそも読まない。自分で考えることをしない。私はまたひとつ賢くなった。

すいませんよせいさん、すいませんよせいさん、すいませんコールが鳴りやまない。すいませんが苗字で、よせいミドルネームなんか?ってくらいすいません言うじゃん。

謝るくらいなら自分で考えて欲しいし、その気がないのに謝るなら鬱陶しい。

他部署の新入社員で1つ下の男性も同じような人だった。他部署とはいえマルチタスク抱えがちな私も教えられることがあるせいで、結果的に2人を相手していた。

新入社員の3人が、社内で手厚く研修だなんだ受けているのを見て、心のどこかで不満を感じていた。私の時には全くなかった、どれも初めて見聞きするものだった。

そんなのも教えてもらわずに、よくここまできたよ。あのとき怒られた意味、今思えば理不尽だったこと、色んな気持ちが渦巻いていた。

 

1ヶ月は根気よくやっていたが、私は知らぬ間にまたストレスを抱えていた。

腹下しが止まらなくなった。何をしてもお腹の具合が悪い。

私は消化器内科へ行った。検便までした、結果は異状なし。医者から言われたセリフは、ストレスですかね、何かありました?だった。

そうこうしているうちに、同部署の人は大きなミスをして、別部署の人は求めるレベルと合わず、結果的に2人とも辞めた。腹下しも止まった。

 

社長に、私のフォローのつもりで総務の人員を増やそうと採用したが、また1人になってしまった。大丈夫か?と聞かれた。

私は思わず言った。「私の現状に足りないところがあるなら採用すべきですけど、ないのなら一生1人で大丈夫なのでいらないです」と。

それ以降、3人分の仕事を1人でやっている。今までの総務の人ら一体何してたの?と思うくらいやることが無さ過ぎて暇な時間に苦しむときすらある。今その時間使ってこれを書いてます

 

そして今月、またしても新入社員が入ってきた。他部署だけど、小さい会社だから斜め後ろにいる。でも今回の人は経験も知識も沢山持ってるし、ある程度の年齢の男性だから常識もありそう。

でも、元気の良い「わかりました!」「承知しました!」「ありがとうございます!」に結構ビックリしてしまう。

指導や研修の為に、普段事務所に私1人のはずなのにみんなが事務所にいるスケジュールにしている。それもまた窮屈だ。

 

既に今週、私は毎晩ソファで化粧も落とさず寝落ちしている。

今週は暇な日が多かったくらいなので、疲れている自覚もない。

なのに夕飯を食べたあと一服しようとソファに座って、気付いたら朝なのだ。

体は正直だぜ・・・? どっかのやっすいエロ漫画みたいなセリフが頭をよぎる。

早く元の生活(1人事務所)に戻るか、この状況に慣れるかしたいところだ。